好酸球性副鼻腔炎の再発とカビ(真菌)|福岡県春日市の耳鼻科|にしじま耳鼻咽喉科 鼻手術クリニック

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好酸球性副鼻腔炎の再発とカビ(真菌)

好酸球性副鼻腔炎の再発とカビ(真菌)|福岡県春日市の耳鼻科|にしじま耳鼻咽喉科 鼻手術クリニック

2026年7月15日

好酸球性副鼻腔炎は、鼻茸(鼻ポリープ)ができやすく、鼻づまりや嗅覚障害、後鼻漏などを繰り返す指定難病です。手術を受けても再発しやすいことが特徴で、「なぜ再発するのか」は長年の研究テーマとなっています。

これまでは、好酸球性副鼻腔炎とカビ(真菌)との関連はあまりないと考えられていました。しかし近年、その考え方が少し変わるかもしれない研究結果が報告されました。

1.新しく分かってきたこと

福井大学と筑波大学の共同研究グループは、好酸球性副鼻腔炎の患者さんを対象に調査を行い、鼻の中から「アルテルナリア」というカビが検出された患者さんでは、検出されなかった患者さんに比べて、手術後の再発率がおよそ2.8倍高かったと報告しました。

今回の研究で「アルテルナリアが再発の原因」と証明されたわけではありませんが、再発に関わる重要な要因の一つである可能性が示されたことになります。

2.アルテルナリアとは?

アルテルナリアは、「ススカビ」とも呼ばれる黒色真菌の一種で、私たちの身の回りに広く存在しています。

湿気の多い浴室や洗面所、結露した壁、古い本、枯れ葉、穀類などにも発生し、胞子が空気中に舞うため、日常生活の中で自然に吸い込む機会も少なくありません。

また、気管支喘息やアレルギー性鼻炎との関連が知られているカビでもあります。

3.なぜ再発と関係するの?

研究では、アルテルナリアが検出された患者さんの鼻ポリープから、IL-33というアレルギー性炎症に深く関わる物質が多く検出されました。

アルテルナリアが鼻や副鼻腔の粘膜を刺激し、この物質が増えることで炎症が強まり、好酸球性副鼻腔炎の再発につながるのではないかと考えられています。

ただし、この仕組みについては現在も研究が続いており、今後さらに詳しいことが明らかになることが期待されています。

4.治療は変わるの?

現時点で、この研究によって治療法が変わるわけではありません。

また、今回の研究では特殊な解析技術が用いられており、現在の一般的な診療でアルテルナリアの有無を調べたり、再発リスクを予測したりすることは難しい状況です。

そのため、現在はこれまでと同様に、手術や薬物療法、生物学的製剤などを組み合わせた治療が基本となります。

5.少しずつ病気の理解は進んでいます

好酸球性副鼻腔炎は、以前は原因や再発の仕組みが十分に分かっていない病気でした。しかし近年は、生物学的製剤の登場によって治療の選択肢が広がっただけでなく、このような基礎研究も進み、病気のメカニズムが少しずつ明らかになってきています。

今すぐ診療内容が変わるわけではありませんが、新しい知見の積み重ねが、将来のより効果的な治療や再発予防につながることが期待されています。今後の研究成果にも注目していきたいところです。

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