まれな花粉症について ―スギ・ヒノキ以外にも原因はあります―|福岡県春日市の耳鼻科|にしじま耳鼻咽喉科 鼻手術クリニック

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まれな花粉症について ―スギ・ヒノキ以外にも原因はあります―

まれな花粉症について ―スギ・ヒノキ以外にも原因はあります―|福岡県春日市の耳鼻科|にしじま耳鼻咽喉科 鼻手術クリニック

2026年5月15日

5月に入り、スギやヒノキの花粉が落ち着いてきたにもかかわらず、鼻水・くしゃみ・鼻づまり・目のかゆみなどの症状が続いている――。そのような方は、実は別の植物の花粉に反応している可能性があります。

一般的に「花粉症」というとスギやヒノキが有名ですが、世界では60種類以上の花粉アレルギーが知られており、日本でも季節ごとにさまざまな花粉が飛散しています。特に5~7月は、スギ・ヒノキ以外の花粉症が目立ってくる時期です。

今回は、春から初夏にかけて注意したい“少し珍しい花粉症”についてご紹介します。

1.イネ科花粉症

5~7月頃(特に6月)に症状が出やすい花粉症です。

代表的な植物として、
・カモガヤ
・ハルガヤ
・オオアワガエリ
などがあります。

これらは公園、河川敷、土手、空き地、道端の草むらなど、ごく身近な場所に自生しています。

イネ科花粉の特徴は、花粉の粒子が比較的大きく、遠くまで飛びにくいことです。そのため、草むらへ近づかないだけでも症状が軽くなることがあります。

また、花粉飛散は朝8~10時頃に増える傾向があるため、その時間帯の散歩や運動、草刈り作業などは注意が必要です。

2.ケヤキ花粉症

ケヤキは4~5月頃に花粉を飛ばします。

街路樹として広く植えられているため、意外と身近な花粉症です。福岡県では過去にケヤキが多く植樹された経緯もあり、「けやき通り」のような地名もよく知られています。

ケヤキは風で花粉を飛ばす“風媒花”であり、比較的広範囲に花粉が飛散します。

「スギ花粉症の時期は過ぎたのに、春先から初夏にかけて症状が続く」という場合には、ケヤキ花粉が関係していることもあります。

3.松(マツ)花粉症

4~6月頃に症状が出ることがあります。

代表的なのは、
・アカマツ
・クロマツ
です。

松花粉は粒子が大きく、遠くまで飛びにくいため、全国的には比較的珍しい花粉症とされています。しかし、福岡県や佐賀県のように松林が多い地域では注意が必要です。

「松林の近くに住んでいる」「海沿いへ行くと症状が悪化する」という方では、松花粉が関係している可能性があります。

4.イチョウ花粉症

イチョウは4~5月頃に花粉を飛ばします。

秋の銀杏(ぎんなん)のイメージが強い植物ですが、実は春にも花粉症の原因になることがあります。街路樹や公園樹として広く植えられているため、珍しいながらも一定数の患者さんがおられます。

「原因不明の春の鼻炎が毎年続く」という方では、イチョウ花粉が隠れている場合もあります。

5.コナラ花粉症

4~5月頃にみられる花粉症です。

コナラ属には、
・クヌギ
・アラカシ
・シラカシ
などが含まれます。

こちらも風で花粉を飛ばすため、広範囲で症状を引き起こす可能性があります。

ゴールデンウィーク前後に毎年症状が悪化する方では、コナラ花粉が原因のこともあります。

「スギ花粉症ではないかも?」と思ったら

日本は四季がはっきりしており、その季節ごとに多くの植物が花粉を飛ばしています。そのため、「春の花粉症=スギだけ」とは限りません。

原因となる花粉が違っても、基本的な治療は、
・抗アレルギー薬
・点鼻薬
・点眼薬
などが中心になります。ただし、原因植物を知ることで、生活環境の工夫や回避行動につなげやすくなることがあります。

「スギの時期は終わったはずなのに症状が続く」
「毎年同じ時期に鼻炎や目のかゆみが出る」
そのような方は、一度耳鼻咽喉科で相談されてみてはいかがでしょうか。

花粉とうまく付き合いながら、日本ならではの季節を少しでも快適に過ごしていただければと思います。

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