2025年6月13日

「鼻の入り口が赤く腫れて痛い」「触れるとヒリヒリする」――そんな症状があるときは、毛包炎(もうほうえん)、別名:毛嚢炎(もうのうえん)が疑われます。
鼻 の中、とくに入り口のあたりには鼻毛が生えていますが、その鼻毛の根元(毛包)に細菌が入り込んで炎症を起こすことで発症します。
原因は?
毛包炎の原因の多くは、細菌(とくに黄色ブドウ球菌)の感染です。以下のような行動が、発症のきっかけになることがあります。
- 指で鼻をほじる(小さな傷ができる)
- 強く何度も鼻をかむ
- アレルギーや鼻風邪で鼻を頻繁に触る
- 肌が不潔な状態になっている
悪化すると、腫れが鼻の外側にまで広がり、「赤鼻」状態になることもあります。
主な症状
- 鼻の入り口にできる赤い腫れやしこり
- 押すと痛みがある
- 軽いかゆみや熱感
- 化膿して黄色い膿が出ることも
治療について
軽症の場合は、次のような対応で十分に改善が見込めます。
- 鼻を清潔に保つ
- 鼻をいじらないようにする
- 抗菌薬入りの軟膏や消炎薬の外用
ただし、症状が強い場合や広がっている場合には、飲み薬(抗菌薬・抗炎症薬)が必要になることもあります。
また、同時に鼻炎や副鼻腔炎がある場合には、それらの治療もあわせて行うことが大切です。
予防のポイント
毛包炎の予防には、以下の点に気をつけましょう。
- 鼻をほじらない
- 鼻の中も含めて清潔を保つ
- 乾燥対策や保湿も有効
- 睡眠不足やストレスを避けて、免疫力の維持を心がける
繰り返す場合は注意
一般的には軽症で治ることが多い毛包炎ですが、何度も繰り返す、なかなか治らないといった場合は、皮膚や粘膜の腫瘍など、ほかの病気が隠れている可能性も考えられます。
気になる症状があるときは、早めに耳鼻科へご相談ください。