2025年4月11日

高齢の方にとって「めまい」はとても身近な症状のひとつです。ですが、その原因はさまざまで、なかには命に関わることもあるため、慎重な見極めが必要になります。
命に関わる「危険なめまい」とは?
以下のような症状があるときは、すぐに救急病院を受診することが大切です。
- 脳血管障害(脳卒中など)
・突然起こる激しいめまい
・手足のしびれやろれつが回らないなどの神経症状を伴う
・早期の治療で命を守れたり、後遺症を防げる可能性があります
- 低血糖(特に糖尿病治療中の方)
・食事量が減った直後に起こりやすい
・早期対応で回復しますが、放置すると意識障害などを引き起こすことがあります
- 脱水や熱中症
・夏場だけでなく、湿度の高い梅雨や冬の暖房による脱水にも注意
・水分補給や室温管理が予防につながります
命に関わらないめまいの場合は?
命に関わらないめまいでも、放っておくと別の問題につながることがあります。
- ・サルコペニア(加齢による筋肉の減少)
- ・フレイル(心身の機能が弱った状態)
めまいで「動かない」状態が続くと、これらが一気に進んでしまうことがあります。動くのが不安で、ついベッドでじっとしてしまいがちですが、無理のない範囲で日常生活を続けることが、回復への第一歩です。
めまいと上手に付き合うために
- ・危険なめまいかどうか、まずは医療機関でチェックを
- ・無理に動かず、でも可能な範囲で体を動かすように心がけましょう
- ・気になるときは、早めに受診を
「外に出て受診する」という行動そのものが、身体的・精神的な刺激になり、めまいの改善につながることもあります。