2026年2月15日
スギ花粉の季節になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみに悩まされる方が多くいらっしゃいます。
そのような花粉症をお持ちの方で、
- 生のリンゴやモモを食べると口の中がピリピリする
- メロンやスイカで喉がイガイガする
- 豆乳を飲んだ後に違和感が出る
このような経験はありませんか?
それは「花粉食物アレルギー症候群」かもしれません。
花粉食物アレルギー症候群とは?
花粉症のある方が、生の果物や野菜を食べたときに、口や喉にかゆみ・しびれ・腫れなどの症状が出るアレルギー反応です。
多くは食べてから5〜15分以内に症状が現れます。
症状は口の中や喉だけにとどまることが多いですが、まれに全身のじんましんや呼吸困難など、強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こすこともあるため注意が必要です。
花粉症の方の約1〜2割にみられるといわれており、決して珍しい病気ではありません。
なぜ起こるのでしょうか?
花粉に含まれるタンパク質と、果物や野菜に含まれるタンパク質がよく似ているため、体が“花粉と勘違い”して反応してしまうことが原因です(これを交差反応といいます)。
そのため、花粉症の種類によって反応しやすい食べ物が異なります。
代表的な組み合わせとしては、
- スギ・ヒノキ花粉症:トマト
- イネ科花粉症:メロン、スイカ、オレンジ、キウイ、パイナップル、ジャガイモなど
- ブタクサ花粉症:メロン、スイカ、バナナ、パイナップル、ズッキーニ、キュウリなど
- シラカバ花粉症:リンゴ、モモ、ナシ、サクランボ、キウイ、イチゴ、豆乳など
があります(※個人差があります)。
普通の食物アレルギーとの違い
小児に多い卵や牛乳の食物アレルギーとは異なり、花粉食物アレルギー症候群は思春期以降〜成人に多いのが特徴です。
また、
- 加熱すると食べられることが多い
- 缶詰では症状が出にくいことがある
- 花粉症がひどい年に症状も出やすい
といった特徴があります。
こんな症状があればすぐ受診を
次のような症状が出た場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 呼吸が苦しい
- 声がかすれる
- 全身にじんましんが出る
- 気分が悪くなる、ふらつく
重いアレルギー反応の可能性があります。
対処と治療について
基本は原因となる食品を避けることです。
ただし、加熱によりアレルギーを起こしにくくなる場合も多く、すべてを完全に除去する必要がないケースもあります。
正確な診断には丁寧な問診が最も重要です。
血液検査だけでは判断できないこともあり、必要に応じて専門的な検査を行います。
また、花粉症そのものの治療(内服薬や舌下免疫療法など)を行うことで、症状が軽くなる場合もあります。
最後に
「生の果物だけ食べられない」「花粉の季節になると症状が強くなる」
そのような方は、花粉食物アレルギー症候群の可能性があります。
自己判断せず、ぜひ一度ご相談ください。
花粉症を専門とする耳鼻咽喉科として、丁寧に診断・ご説明いたします。