2025年8月01日

「最近、眠っても疲れが取れない」「日中に眠くて集中できない」「いびきがひどいと言われた」…そんな方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があるかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなる状態が繰り返される病気です。これにより、以下のような症状が現れます。
- 日中の強い眠気
- 集中力の低下
- 朝の頭痛や倦怠感
- 意欲の低下・うつ症状 など
さらに放っておくと、高血圧、心筋梗塞、不整脈、糖尿病などの生活習慣病につながるリスクも高まります。
鼻づまりが、無呼吸を悪化させる?
実は、鼻づまりと睡眠時無呼吸症候群は深い関係があります。
鼻がつまると、人は自然と口呼吸になります。すると、睡眠中に舌が喉の奥へと落ち込みやすくなり、気道をふさいでしまうのです。この結果、いびきがひどくなったり、無呼吸が悪化したりします。
CPAP治療にも影響が…
睡眠時無呼吸症候群の治療としてよく使われるのが、CPAP(シーパップ)療法です。これは、鼻から空気を送り込んで気道を広げる装置です。
しかし、鼻づまりがあると装置がうまく使えないことがあります。たとえば…
- 着け心地が悪くて途中で外してしまう
- 空気がうまく入らず効果を実感しにくい
- 鼻が乾燥して不快感が強くなる
このようなケースでは、まず鼻の通りを良くする治療が重要になります。
寝ている間の鼻づまり、チェックするには?
「自分では気づいていないけど、寝ている間に鼻がつまっているかも…」という方には、こんな方法があります。
市販の点鼻薬(例:ナザールなど)を寝る前に使ってみてください。使った日に以下の変化があれば、睡眠中に鼻づまりが起きている可能性が高いです。
- 寝つきが良くなる
- 夜中に起きなくなる
- 口がカラカラにならない
気になる方は、一度お試しください(※市販薬の使用は短期間にとどめましょう)。
鼻づまりが治りにくい場合は?
慢性的な鼻づまりの背景には、以下のような疾患が隠れていることがあります。
- 鼻中隔弯曲症(びちゅうかく わんきょくしょう)
- 肥厚性鼻炎(ひこうせい びえん)
- アレルギー性鼻炎
- 慢性副鼻腔炎や鼻茸(はなたけ)
これらの場合、市販薬や点鼻薬では十分な効果が得られないことが多く、手術による改善が有効なこともあります。
当院では、日帰り全身麻酔による手術も可能です。また、CT検査や内視鏡による詳しい診断も行っております。
鼻を治すことで、眠りが変わるかもしれません
「いびきが気になる」「CPAPがうまく使えない」「朝から疲れている」そんな症状の裏には、見過ごされがちな“鼻のつまり”が潜んでいるかもしれません。
思い当たることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。