2025年7月04日

暑くなると、川遊びやキャンプなど水辺のレジャーが楽しい季節になりますね。
水難事故への備えはもちろんですが、「レプトスピラ症」という感染症にも注意が必要です。
レプトスピラ症とは?
レプトスピラ菌という細菌が体に入ることで起こる感染症です。
この菌は、ネズミなどの動物の尿に含まれていることがあり、河川や水たまりに混ざっていることもあります。
感染は、以下のような経路で起こります。
- 川や水たまりの水が、皮膚の小さな傷から入り込む
- 水を誤って飲み込む
- 粘膜(目・口など)に触れる
特に、水が濁っていたり増水しているときは菌が増えやすくなっており、そのような状態での川遊びは要注意です。
症状は?
感染後、2〜14日程度の潜伏期間を経て、次のような症状が現れます。
- 発熱
- 頭痛
- 筋肉痛(特にふくらはぎ)
- 目の充血
多くの場合、これらの症状は数日で自然に回復しますが、まれに重症化するケースがあります。
重症化すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
- 尿の量が減る、むくみ(腎機能障害)
- 意識障害、出血傾向(まれですが命に関わることも)
治療と検査について
- 軽症の場合は、解熱剤や痛み止めなどでの対症療法で回復することがほとんどです。
- 重症化が疑われる場合は、血液検査や尿検査などで診断し、抗生物質による治療を行います。
特に、「黄疸が出てきた」「尿が少なくなった」「強いだるさが続く」などの症状があって、川や水辺で遊んだ記憶がある場合は早めの受診をおすすめします。
レプトスピラ症を防ぐには?
予防が何よりも大切です。
- 皮膚に傷があるときは水に入らない
- 川の水は絶対に飲まない
- 濁っている、増水しているときは遊ばない
- 遊んだ後は、しっかり手洗い・シャワーで洗い流す
最後に
レプトスピラ症は、ちょっとした注意で予防できる感染症です。
自然の中での楽しい時間を安全に過ごすためにも、水辺で遊ぶ前にぜひ知っておいてください。