2025年6月20日

「花粉症といえば春」と思っていませんか?
確かに、2月〜4月に飛ぶスギやヒノキの花粉は、いまや“国民病”といわれるほど広く知られています。しかし、実は夏にも花粉症があることをご存じでしょうか。
夏に飛ぶ花粉とは?
スギ・ヒノキのピークが落ち着く4月の終わり頃から、イネ科の植物の花粉が本格的に飛び始めます。代表的なものに、
- カモガヤ
- オオアワガエリ
- ハルガヤ
などがあり、種類が多く、飛散期間が長い(4月〜10月)のが特徴です。地域や天候によって多少前後しますが、梅雨時期や夏真っ盛りでも花粉が飛んでいます。
さらに、夏の終わり頃(8月〜9月)には、キク科の雑草である「ブタクサ」や「ヨモギ」の花粉も飛散を始めます。
花粉だけじゃない? 夏に増えるアレルギーの原因
夏は花粉だけでなく、次のようなアレルゲン(アレルギーの原因物質)にも注意が必要です。
- 湿度が高くなることで繁殖しやすい カビ
- エアコンや換気不足による ハウスダスト・ホコリ
これらに反応すると、花粉症と同じような鼻づまり・鼻水・くしゃみ・目のかゆみなどが現れることがあります。
「風邪かも?」と思ったら花粉症かも
夏風邪やエアコンによる冷えと間違いやすいのですが、次のような症状が長引いている場合はアレルギー性鼻炎の可能性があります。
- 鼻水や鼻づまりが2週間以上続く
- 透明な鼻水が出る
- 朝方や外に出たときにくしゃみが止まらない
- のどの奥に鼻水が垂れて不快
夏も快適に過ごすために
夏の花粉症も、症状をがまんする必要はありません。アレルギー症状に合わせた治療や対策で、夏でもすっきり快適に過ごすことが可能です。
「夏なのに鼻の調子がずっと悪い」「市販薬では効かない」などのお悩みがある方は、耳鼻咽喉科にご相談ください。