2025年4月18日

子どもの鼻出血は、鼻をかんだときに血が混じって出たり、運動中に突然流れ出したり、朝起きたら布団や枕が真っ赤になっていたりと、親御さんにとってはとても驚くものです。しかし、基本的には心配しすぎる必要はありません。
なぜ子どもは鼻出血を起こしやすいのか?
- 免疫力や副鼻腔の未発達
子どもは免疫力が十分でなかったり、副鼻腔が未発達なため、風邪などで鼻の粘膜が荒れやすくなります。 - 鼻さわり、鼻かみ、鼻すすり
これらの行為により、鼻の入り口の柔らかい粘膜が傷つき、出血が起こることが多いです。
基本的な止血方法
- 鼻の柔らかい部分をしっかり押さえる
頭を下に向け、しばらく静かに待つことで出血が自然に止まることが多いです。 - ティッシュの使用について
- ティッシュを使って軽く詰める方法は、手で鼻を抑えるより便利な場合があります。
- ただし、無理に鼻栓のようにすると粘膜の傷が広がり、出血がひどくなるリスクがあるので、なるべく小さめのティッシュで程よく詰めるようにしましょう。
重症化や特殊なケースについて
子どもの鼻出血は、遺伝性の難治性鼻出血(オスラー病)、鼻の奥からの動脈性出血(後鼻出血)、腫瘍性出血など、命に関わる大きな病気が原因となる場合は非常に稀です。ですので、過度に心配される必要はありません。
ただし、もし出血が激しく、
- 勉強やスポーツなど日常生活に支障をきたす
- 寝ている間に出血が続き、枕や布団が汚れてしまう
という場合は、鼻の入り口あたりに太めの血管があることが考えられます。この場合、電気でその血管を焼く「血管焼灼」治療によって、症状が改善される可能性があります。当院では、局所麻酔での血管焼灼治療に加え、全身麻酔での日帰り手術にも対応しており、お子さんや痛みに敏感な方でも安心して治療を受けられます。
まとめ
子どもの鼻出血は一般的な現象ですが、出血が頻繁であったり、日常生活に影響が出るようなら一度耳鼻咽喉科にご相談ください。当院では、基本的な止血処置のアドバイスから、必要に応じた血管焼灼治療まで、幅広い治療でお子さんの症状の改善に努めています。