最近、耳にすることが増えた「ヒトメタニューロウイルス」。実は、風邪を引き起こすウイルスの一種です。インフルエンザや新型コロナ、RSウイルスと同様に迅速検査で特定できますが、大きな違いとして 感染症法上の規定がなく、発生状況の報告義務がない ことが挙げられます。また、学校保健安全法で出席停止期間が定められていない のも特徴です。

どんな症状が出るの？

RSウイルスが1歳未満の乳児に多いのに対し、主に 1～6歳の幼児や高齢者に多く、一般的な風邪より気管支炎などがやや重症化しやすい といわれています。ただし、ほとんどの場合は通常の風邪と同じように自然に回復します。

治療方法と予防について

現在、ヒトメタニューロウイルスに 特効薬はなく、治療は対症療法が中心 です。熱や咳などの症状に応じた治療を行いながら、こまめな水分補給と十分な休息をとることが大切です。風邪のウイルス全般に共通することですが、手洗い・うがい・咳エチケットを徹底することで、感染予防につながります。

検査技術の進歩により、今後もこうしたウイルスが次々と発見されるかもしれません。しかし、基本的な対策はこれまでの風邪と変わりません。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。